経営者のみなさまの、前向きなチャレンジを応援する「経営者保証に関するガイドライン」

経営者保証には、経営者への規律付けや信用補完として資金調達の円滑化に寄与する面がある一方、経営者による思い切った事業展開や、早期の事業再生等を阻害する要因となっているなど、保証契約時、履行時において様々な課題が存在します。これらの課題を解消し中小企業の活力を引き出すため、中小企業の経営者保証に関する契約時及び履行時等における中小企業、経営者及び金融機関による対応についての、中小企業団体及び金融機関団体共通の自主的自律的な準則として、平成26年2月より「経営者保証に関するガイドライン」が適用開始されています。
ガイドラインの活用について、ガイドラインに関する窓口相談や専門家派遣制度を行っている、経営者保証ガイドライン事務局(以下、GL事務局)の鯉住良治プロジェクト長、山口芳幸さん、山本和美さんにお話をお伺いしました。
※本記事は、2019年12月3日時点の取材をもとに執筆・掲載しています。

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ミラサポ事務局:経営者保証ガイドラインとは、簡単に教えてください。

GL事務局:ガイドラインにおいては、経営者保証について、
第一に、法人と個人が明確に分離されている場合などに、経営者保証を求めないこと、
第二に、多額の経営者保証を行っていても、早期に事業再生や廃業を決断した際には、従来の自由財産99万円に加え、年齢等に応じて99万円から363万円の範囲で一定の生活費等を残すことや、華美でない自宅に住み続けられることなどを検討すること
第三に、保証債務の履行時に返済しきれない債務残額は、原則として免除すること
などを債権者の対応として定めています。これにより、経営者保証の弊害を解消し、経営者による思い切った事業展開や、早期事業再生等を応援しています。

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また、ガイドラインで求められている3つの要件を満たすことでガイドラインの適用の可能性があります。
  • ①法人と経営者との関係の明確な区分・分離
  • ②財務基盤の強化
  • ③財務状況の正確な把握、適時適切な情報開示等による経営の透明性確保
こうした要件をみたすことで、
・経営者保証なしで新規融資を受けられる可能性があること
・経営者保証の解除が受けられる可能性があること
などの可能性があります。

具体的にどういう時に活用できるのか

ミラサポ事務局:具体的にはどういう時に利用できるものなのでしょうか?

GL事務局:ガイドラインの利用には、大きく分けて「入口」と「出口」の二つあります。
入口とは金融機関から新規融資を受ける場合や既存の保証契約の見直しする場合などを指します。また、出口とは保証債務整理する場合などを指しています。
最近特に注目されているのが、事業承継時の経営者保証の見直しです。

これまでは、旧経営者が経営者保証を提供している場合に、旧経営者の経営者保証の提供は継続したうえで、新経営者(後継者)も経営者保証を提供する、いわゆる「二重徴求」と言われる割合が多かったとの実績もあります。最近は金融機関による経営者保証に依存しない融資の取り組みが浸透してきていることで減少していますが、二重徴求しているケースは依然存在しているようです。事業承継において経営者保証が負担であるとの声もありますので、事業承継を考え始めた段階から、経営者保証の見直しを検討いただくことは、将来事業承継を円滑に進める際に非常に有効ではないかと考えております。こうした時に是非ガイドラインの活用をご検討いただきたいと思います。

ガイドラインの活用はお気軽にご相談ください!

ミラサポ事務局:ガイドラインを利用するには、まずどこに相談すればいいのでしょうか?

GL事務局:私たちは、「ガイドラインについて詳しく知りたい」、「ガイドラインの活用方法が分からずに悩んでいる」といった皆様に対して、電話相談窓口の開設や専門家派遣を行っています。
専門家派遣は、ガイドラインの知識や活用経験を有する弁護士、税理士、公認会計士、中小企業診断士等を最大年間3回まで無料で派遣しております。皆様のご相談内容に応じて適切な専門家を派遣しておりますので、「ガイドラインが自分の会社にも適用される可能性があるだろうか」や「活用を検討したいが、どのように手続きを進めたらいいか教えてほしい」といったお悩みは、まずはGL事務局へご連絡ください。皆様のお悩みの解決に向けてサポートいたします。

ミラサポ事務局:専門家派遣を利用するにはどうすればいいのでしょうか?

GL事務局:専門家派遣をご利用いただくには、最寄りの商工会・商工会議所等の支援機関にご相談いただくか、GL事務局に直接ご相談ください。「まずガイドラインについて知りたい」といったご要望にも対応しておりますので、まずはご相談ください。

ミラサポ事務局:専門家派遣はどのような方が利用されているのでしょうか?

GL事務局:経営者保証なしの融資を希望している中小企業経営者や事業承継を検討している後継者の方、保証債務整理を検討中の経営者など、経営者保証でお悩みの様々な方からご相談いただいております。
ここで、一つ事例をご紹介します。食品加工業を営む中小企業経営者からのご相談で、「今後事業承継を予定しているが、会社の成長発展を図る前に、ガイドラインを活用し経営者保証を解除したい」という内容でした。派遣専門家(公認会計士)は、会社のガイドライン充足状況の確認を行ったうえで、専門家の観点から相談内容に対するアドバイスを行いました。相談者は派遣専門家のアドバイスを踏まえて金融機関にガイドラインに基づく保証契約の見直しを相談し、経営者保証を解除してもらうことができたそうです。 そして、相談者からは、『自分の会社がガイドラインの要件を充足しているか、またガイドラインを利用するにはどう手続きを進めていけばいいかアドバイスをもらうことができたため、金融機関に相談することができました。丁寧な説明をしてもらえたので、よく理解することができました』といったご意見を頂いています。経営者保証についてお悩みの経営者・後継者の皆様、どうしたらいいかお悩みの際は、まずはGL事務局へご相談ください。ご相談の内容に応じて専門家を派遣させて頂き、お悩みの解決をサポートいたします。

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