海外展開

海外展開 早わかりガイド

中小企業・小規模事業者の海外展開に役立つ情報やデータをご紹介いたします。

失敗事例と対応策・ポイント ②法規制、税制

海外展開において「法規制、税制」に関する課題やリスクは多く聞かれます。事例に基づくチェックポイントをご紹介します。

事例2-1   ロイヤルティ回収トラブル

概要 当社は、A国向けの環境技術のライセンスビジネスを行っている。きちんと契約を締結した上で、技術移転を進めているが、ランニング・ロイヤルティを催促すれども送金されてこない。
対応策とポイント ロイヤルティの回収は、各種条例、規則を熟知した上で、契約書を作成する必要があります。また、トラブル発生時の契約解除の条項を記載すべきです。技術ライセンス契約は、一般貿易より複雑な条件が付随するので、相手国の法令を良く知った上で、現地の法令に詳しい弁護士を起用するなどし、契約交渉を行う必要があります。

事例2-2   輸出した食品が相手国の税関でストップ

概要 日本国内で開催された食品見本市に出展したところ、A国の回転寿司レストランのバイヤーから大型の引き合いがあった。納期、決済条件、価格ともに問題のないと社内での合意が取れたため、早速商品(寿司ネタとなる半加工食品)を送ったところ、加工食品に含まれる着色料が、A国では許可されていない成分が含まれていたため、税関でとめられてしまった。
対応策とポイント 国によって、食品添加物の許認可状況は異なるので、事前に相手国の規制情報を調べることが重要です。

事例2-3   海外での製造物責任(P/L)法対策

概要 高価なテスト装置を輸出しているが、使用上の注意を怠ると危険な要素があり、問題が起きたときの対処をどうすればよいか悩んでいる。
対応策とポイント 海外に商品を輸出したいと企業が考えるとき、まず、必ず考慮しなければならない要素に製造物責任(P/L)法対策があります。海外では日本より著しくこの種のトラブルが多いことを念頭において準備を進める必要があります。P/L保険については、損保会社と事前によく話し合い、保険料率などを取り決めた上で、保険料を考慮に入れて販売価格を決定すべきです。また、取扱説明書、使用上の注意などを現地の事情に合わせて様々なケースを想定し注意深く作成し、問題発生を事前に防ぐ工夫も必要です。

事例2-4   追徴課税の発生

概要 日本親会社向け輸出の利益率がA国内での販売における利益率に対して著しく低く、移転価格とみられて追徴される可能性が生じた。税務局に対し説明するも納得してもらえず、引き続き交渉中である。
対応策とポイント 移転価格について決定的な対策はありません。納税額が減った場合に移転価格の嫌疑をかけられるケースが多く、税務局からの指摘を受けてから関連資料を作っても認められる可能性は低いので、あらかじめ税理士などの専門家に相談しグループ内外の商品の仕切価格の決定方法と、その根拠を明確化した資料を準備し、税務局に提示しておく等の工夫が必要です。親子間の移転価格税制は年々強化される動きにあります。親子間取引とはいっても価格設定は妥当な市場価格の範囲内とする必要があります。

事例2-5   現地政府との業種の認識相違

概要 繊維製品製造産業が海外へ生産シフトしていく中、A国で日本および欧米向け生地検反・補修及び製品検品・補修・検針を請け負うために、A国へ独資で進出。同社の検品は補修を加えることから、現地政府から製造加工とみなされ、A国の税制により17%の税負担が課された。その税負担は競争力を低下させることになった。
対応策とポイント 海外には日本にないような税制度があります。また、国によっては、地域の税務局によって適用基準が異なる場合もあるので、地元に詳しい税理士や会計専門家のアドバイスを受けることがポイントです。

事例2-6   トップの判断だけで海外進出を決定

概要 経営トップ自らが現地を訪問し、トップの判断だけで進出を決定した。経営トップが早急に進出を決めてしまったため、その後は工場進出の立地選定・設立手続きなどに調査内容が集中してしまうとともに、客観性を欠いた事業計画となってしまい、税務対策や利益送金対策を怠ってしまった。
対応策とポイント トップのビジネス感覚だけに頼るのは危険です。日本の常識が通用しないのが海外です。全社を挙げて海外展開に取り組む体制を構築し、進出を決定する前にしっかりと調査や事業計画の作成等を行いましょう。
  • ※「海外展開早わかりガイド」で取り上げているリスク事例については、「海外展開成功のためのリスク事例集」(平成26年3月中小企業海外展開支援関係機関連絡会議)を基にしています。海外展開に取り組んだ日本企業に起こったトラブル・失敗の「概要」及びそれに対する「対応策とポイント」をまとめたものです。
  • ※対応策とポイントは一般的なものであり、当該日本企業が実際に行ったものとは限りません。
  • ※各事例においては、輸出先または進出先の国名について特定の場合を除き「A国」と統一しています。
  • ※リスク事例の記載内容に関して生じた直接的、間接的損害については、一切の責任を負いません。

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