海外展開

海外展開 早わかりガイド

中小企業・小規模事業者の海外展開に役立つ情報やデータをご紹介いたします。

失敗事例と対応策・ポイント ⑤マーケティング(販促活動)

海外展開において「マーケティング(販促活動) 」に関する課題やリスクは多く聞かれます。事例に基づくチェックポイントをご紹介します。

事例5-1  マーケティング戦略の欠如

概要 市場調査目的で海外の展示会に出たところ期待以上の反響があった。ブースに来た顧客候補のフォローを現地企業にまかせる選択肢はあったが、顧客との直接アクセスを重視し、独自で行うことに決めた。しかし電話等では商談が進まず、結局コンサルタントを起用した。コンサルタントからはいくつかの候補先の紹介があり、ユーザー側のメリットを提供するよう促されたが、部品メーカーであった当社は国内同様相手企業任せとしソリューション提案は行わなかった。その結果、受注は得られず、コンサル契約も自動消滅した。
対応策とポイント 海外では技術力だけでは受注につながりません。積極的な販売・広告・宣伝活動により、ユーザーに与えるベネフィットを訴求しましょう。展示会の事前の集客の仕掛けや、展示会後の脈のある先への具体的な提案、新製品の案内等が重要です。自前主義では限界があり、相手国代理店に任せることも検討すべきです。

事例5-2  安易な海外市場開拓

概要 主要取引先のA国進出に伴う発注量の激減に対応するため、自らも海外市場の開拓を試みたが、会社名鑑や各種データベース等で探し出した買主候補にメールで引き合いを出し郵便でカタログを送付しても、思うような反応を得られなかった。
対応策とポイント 信頼できるバイヤーは必然的に多忙であるため、①単に商品を買って欲しいと言うのではなく、自信のある商品に限定して自社の成功体験を述べ、相手に反応を迫る。②即座に反応があるとは限らないため、いつバイヤーから引き合いがあっても応じられるよう在庫確保等の態勢を整えておく。③英語のホームページを開設したり、信用照会先を知らせ信用してもらう等の対応が必要です。

事例5-3  取引先の撤退と価格競争の激化

概要 A国に販売店を設けていたが、取引先企業が、生産拠点をA国内から中米、南米、アジアにシフトした。さらに、B国から安い商品が流入し、コスト競争が厳しくなり、販売先の確保が困難となったため、撤退を決めた。
対応策とポイント グローバル競争が激化する中で、自社の製品に強みがないと取引先からの受注を維持することは容易ではありません。現地のニーズや市場の変化を他社よりも早く把握し積極的に製品開発に取り組むこと等により、競争力を維持することが大切です。そのためには、常に現地市場価格や取引先の動向を把握し、自社製品のポジションを把握しておく必要があります。

事例5-4  現地のメーカーとの競争

概要 「競争力あり」との前提で、A国に輸出、販売拠点、サービス拠点を設立した。現地で熾烈な競合メーカーとの競争に陥り、輸送、納期、価格、仕様(安全基準)等への対応を迫られ、採算が合わず、撤退を余儀なくされた。ターゲットを日系企業とするなど、販売戦略を絞ったが、かえって、市場全体の動向を察知できなくなった。
対応策とポイント 「競争力あり」「競合はいない」という思い込みは危険です。販売先については、ターゲットを絞った検討も必要ですが、海外進出においては、最初に進出先の市場と動向を把握するという基本的な調査を行い、SWOT分析などの手段で進出前に自社の競争力について十分分析して、進出にあたっては他社に対抗できる独自の差別化戦略を打ち出すことが重要です。

事例5-5  マーケティング能力の欠如

概要 A国のエージェントを代理店として、現地エージェントに任せて、郊外のスーパーの一角のセレクトショップ内で販売を始めた。現地からは味は良いが、固い、価格が高いなど厳しい評価を受けた。現地での販売価格はエージェントが定めたが、日本の約2倍の価格で設定していたため、なかなか売れなかった。一定の販売量が無いと輸出の継続も難しく2年ほどで撤退することとなった。
対応策とポイント 販売を代理店に任せる場合は、その代理店のマーケティング能力(得意分野、営業成績等)や信用情報について調べる必要があります。また、販売レポート等を提出してもらい、商品の改良や開発につながる情報の収集や、市場分析を行うことも大切です。代理店契約の場合は、価格の決定を相手任せにせず自社で決定する姿勢が大事です。また、独占的な契約は極力避けるべきです。

事例5-6  海外事業への注力不足

概要 自社開発ソフトウェアの海外販路開拓に取り組んでいたところ、海外の企業から引き合いがあったが、国内のプロジェクトが活発になり販売に要するエンジニアを海外に行かせることができなかった。数ヵ月後、当該企業に再三コンタクトをしたが、回答がなく、やっと連絡がとれても「別件で忙しい」というつれない回答しかなかった。
対応策とポイント 海外展開には全社を挙げて取り組む必要があります。必要な資源(人材・資金等)を必要な時に投入できるように社内体制の構築を図り、無理のない計画を立てないと、せっかくのチャンスを逃してしまうばかりか、国内事業にも悪影響を及ぼすことがあるので注意しましょう。また、自社の経営面からみて重要度、緊急度の尺度で優先順位付けを検討する必要があります。
  • ※「海外展開早わかりガイド」で取り上げているリスク事例については、「海外展開成功のためのリスク事例集」(平成26年3月中小企業海外展開支援関係機関連絡会議)を基にしています。海外展開に取り組んだ日本企業に起こったトラブル・失敗の「概要」及びそれに対する「対応策とポイント」をまとめたものです。
  • ※対応策とポイントは一般的なものであり、当該日本企業が実際に行ったものとは限りません。
  • ※各事例においては、輸出先または進出先の国名について特定の場合を除き「A国」と統一しています。
  • ※リスク事例の記載内容に関して生じた直接的、間接的損害については、一切の責任を負いません。

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海外展開8つの視点 ⑤マーケティング(販促活動)

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